トルコの主な弓楽器

どの文化にも、それぞれ固有の音色と拍があります。二つの大陸と数え切れないほどの文明が残した響きと足跡は、この国で実に多彩なまま世代から世代へ受け継がれてきました。芸術と音楽において、トルコはその多様性がもっともよく見える場所の一つです。

数多くの音楽様式が生まれたことで、さまざまなジャンルのために何十もの楽器が発展し、ときには新たに考え出されてきました。トルコを訪れれば、何百もの多彩な音と音色を耳にする機会があります。トルコの伝統楽器との出会いに、どうぞご期待ください。

トルコの弓奏楽器について

 弓奏楽器

トルコには長い音楽の遺産があり、その様式は多種多様で、しばしば互いに対立してもいます。トルコは東洋と西洋、地中海、中東、イスラームの各文化が交わる十字路に位置しています。アナトリアの文化的多様性はきわめて豊かで、地理的に隣り合った土地のあいだにさえ、はっきりとした文化の違いが見られます。この生き生きとした姿は、トルコの音楽にもそのまま当てはまります。

トルコには伝統音楽の長い伝統があり、中東の多くの人々に愛されています。トルコの豊かな音楽の伝統ゆえに、この国には実に幅広い独自の楽器が息づいています。

トルコの弓奏楽器とは

 弓奏楽器

トルコの弓奏楽器は、カバク・ケマネ (kabak kemane)、ケメンチェ (kemençe)、カーヌーン (kanun)、サントゥール (santur) です。

カバク・ケマネは、昔から今日に至るまで本来の姿を保ってきた伝統楽器です。カバク・ケマネは、トルコ民俗音楽の弦を張り、皮を張った弦楽器の類まれな例です。その起源は中央アジアにさかのぼります。胴に皮を張った二弦または三弦の民俗楽器です。地域や形によって違いがあります。

ケメンチェは、二つの異なる弦楽器に与えられた名称で、一方はオスマン音楽に、もう一方は黒海地方の民俗音楽に用いられます。前者に対して二十世紀半ばまで使われていた「armudî kemençe」「fasıl kemençesi」という呼び名は、「古典ケメンチェ」という呼称に取って代わられたようです。もう一方が、伝統楽器である「黒海ケメンチェ」です。「古典ケメンチェ」は全長40-41 cm、幅14-15 cmの小さな楽器です。一本の木から彫り出すこと によって、半分に切った洋梨のような胴、楕円形の「頭」、そして棹の「首」が形づくられます。

カーヌーンという楽器は、紀元前にまでさかのぼる長い歴史をもちます。十九世紀に作られました。知られているかぎり最も古いカーヌーンは、アッシリアの大都市ニムルドで発見されました。カーヌーンはフレットのない楽器で、24から27の弦の組があります。それぞれの音では三本の弦が響き合います。その構造はチェンバロの発音機構に匹敵します。弦は楽器のために特別に開発されたナイロン弦です。当初はナイロン弦の代わりに腸で作った弦が用いられていました。

サントゥールは伝統楽器の一種とされています。あまり知られていない弦楽器の一つです。小さなばちや槌で打って演奏します。単独でも、ほかの楽器と合わせても演奏できる楽器といえます。サントゥールはカーヌーンとの類似でも知られています。


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